旅行業のスキルと経験値は異業種で通じるのか? 【旅行会社のスキルと経験を活かす方法】

私は旅行会社に13年間勤めていました。

周囲を見ていて、最も多い悩みはキャリアについてです。

 

旅行業界一筋で働いている人を見ていると、視野が狭くなってしまうのか、みんな同じ行動をとっているように感じます。

転職を考えてみても同じ業界であったり、ずっと悩んだままどうしていいか分からず在籍し続けたりしています。

私は後者でした。

 

旅行業界で働く多くの会社員が抱える悩みだと思います。

異業種へ転職する自分のイメージができないために、転職をためらう人もいるのではないかと思います。

 

旅行業のスキルと経験値が異業種でどのように通じるのか?

これがイメージできれば、異業種への転職者も増えるのではないかと思っています。

 

本記事では、旅行業界から異業種へ転職した私の経験を踏まえて、旅行業のスキルと経験値が異業種でどのように通じるのか考察しながら、異業種で働くメリットをお伝えします。

 

●本記事の内容

・旅行会社からの転職先が同業種になる理由を考察

・旅行業のスキルが異業種でどのように役立つか考察

・旅行業界から異業種に転職するメリット

・異業種で旅行会社のスキルと経験を活かす方法

 

旅行会社からの転職先が同業種になる理由

旅行業界に在籍していた人の転職先で最も多い転職先が同業種です。

旅行会社から旅行会社へ転職する人、異業種へ転職したけどその後再び旅行会社へ戻るケースもあります。

 

理由は、旅行が好きだったり、旅行の仕事が合うから、慣れているから、経験が活かせるから、といったところでしょう。

また、旅行会社で学んだ知識やノウハウを他の業界で活かすことが難しいと考えてしまうこともあります。

 

仕事内容や条件が変わらないのなら、「同業種への転職なんかしなければいいのに」と思うこともありましたが、人間関係や給与制度など、人によって様々な悩みがあるものです。

 

在籍している会社の何かが嫌で転職をするケースが一番多いと思います。

 

たとえ異業種について考えてみても、異業種への情報が少なく、自分のスキルと経験が活かせるのか、楽しく仕事できるのか、よく分からないものです。

 

こういったことがイメージできないと、結局、転職先が同業種になってしまうのです。

 

今まで培われた旅行業のスキルと経験値が異業種でどのように役立ち、どんな仕事ができるようになるのか、これらをイメージすることができれば、異業種への転職も考えるようになるのではないかと思います。

 

 

異業種への転職に役立つ旅行業のスキルを考察

 

異業種へ転職を考えてみても、「果たしてやっていけるのか・・」と不安になってしまうことでしょう。

 

私も旅行会社から異業種へ転職する時は期待もありましたが不安もありました。

 

旅行業界を離れてからは様々な業界を見ることができました。

 

改めて、異業種で活かせる旅行業のスキルと経験値を考えてみました。

旅行会社の仕事と言っても、職種は様々なので、それぞれの職種別にご紹介したいと思います。

 

 

 

旅行会社のカウンターセール・コールセンターのスキル

 

常にフライトの混み具合や人気旅行先の傾向を把握しながら、セールに活かしていきます。

 

カウンターセールであれば、顧客と対面で応対するため、話題豊富であることもポイントになります。

 

顧客の旅の目的や求めていることなど、尋問のように聞き出すのではなく、会話の中から掴むことができるのも強みになるはずです。

顧客のニーズに見合った商品を提示するうえで、臨機応変な判断で販売していくこも強み。

 

一方、カウンターセールやコールセンターでのセールスは営業職ではありますが、「攻め」の営業ではなく、基本的にお客様が来る「待ち」の営業スタイル。

 

顕在的ニーズのアプローチしかしないので、潜在的ニーズのアプローチ方法が分からないのです。

 

そのため、営業職にも関わらず、営業ノウハウが身に付いていないところが弱点です。

 

強み

・顧客が旅に求めていることを察知して、数多くの商品やサービスから、顧客のニーズに見合った商品を提示できる

・顧客の旅の目的や求めていることを会話の中から掴むことができる

・数多くの顧客と接しているので、ひと目見て顧客のタイプがだいたい分かるようになる。

 

弱み

・営業経験があるといってもアウトセール(外営業)のノウハウがない。

・職場が閉鎖的空間なので自分の仕事以外のことについて詳しくない。

 

異業種でも通じるスキルと経験
・接客スキル

 

おすすめの職業・転職先

・接客業全般

・秘書

 

お世話することが得意なのでどの接客業にも通じるスキルがあります。

接客業だけではなく、お世話する点で秘書のお仕事にも充分力を発揮するはずです。

(方面に特化したセールスを長く経験しているのならば、その国や地域について詳しいはずなので、)

 

 

旅行会社のアウトセール(外営業)のスキル

 

一般企業や官公庁、学校法人などを営業先として、取引先の希望に合わせた出張や旅の手配をしています。

 

また、団体の旅行となると、出張手配とは異なる側面もあります。

受注するまでの営業活動はもちろん、企画書を作成したり、見積金額を出して受注価格を決めるために航空会社やホテル側と交渉したり、競合他社のマークもしなければなりません。

目的やリクエストに合わせてオーダーメイドで旅行を作る発想力も求められます。

 

個人旅行と違い1回の受注額も大きいので、案件を絞って専念することで、リピート顧客にも繋がります。

 

多岐にわたる業務を立ち回り、広い視野で戦略的な営業活動していく仕事は、他の業種と比べても異質ではないでしょうか。

 

強み

・複雑な渡航などクライアントのあらゆるニーズを課題解決できるソリューションビジネスができる。

・無理難題をもちかけられても乗り越えられる臨機応変な対応力。

 

弱み
・業務範囲が広すぎるので全体的に知識やスキルが浅い

 

おすすめの職業・転職先
・営業職

 

アウトセールの仕事であれば、クライアントの課題を解決するということには変わりません。

どの職種でも対応できるはずです。

営業を通じ、様々な業種と関わっているので、得意だと思う分野、わりと好きな分野を見つけることができます。

 

 

旅行会社の添乗のスキル

 

旅行先での突発的なトラブルにも、添乗員が電話で現地の会社に連絡したり、現地の航空会社やホテルと直接交渉をしたりすることもあります。

 

トラブルの不安や悪い雰囲気を一転させるなど、お客様に安心感を与えることができる仕事です。

 

強み

・先読みした事前準備力と集団をまとめる対応力

・突発的なことにも臨機応変に対応

・周りを安心させたり、頼られる存在感

・現地事情に詳しい

 

おすすめの職業・転職先

・現地のランドの仕事

・介護職

 

渡航回数の多い土地であれば土地勘が優れているので、同業種で現地のランドの仕事は即戦力となることでしょう。

 

異業種であれば、お客様に安心感を与えられる仕事という点では、介護の仕事も適任かと言えます。

人手不足な業界でこれからの需要も考えると、現状より収入面も良くなることが考えられます。

 

 

旅行会社の航空券手配・発券のスキル

 

GDSと言われる端末を操作して航空券の予約や発券業務を淡々と進めていきます。

細かい規定に目を通し、確認に確認を重ね、ミスなく業務を遂行する仕事は職人技とも言えます。

 

強み

・正確さと職人的なきめ細かな業務ができる

・ロジック的な思考力

 

おすすめの職業・転職先

・航空会社

・IT関連の会社

 

取引していた航空会社へ転職する人も多かったりします。

閉鎖的な環境の為、他の職種への転職について思いつかなかったりします。

 

正確性とロジック的な思考、職人気質なところはITエンジニアに向いています。

ITの分野は今伸びており、どの企業もITエンジニア不足がしています。

人材を知識0から育てていく方針の企業もあったり募集も多い職種です。

 

収入面も旅行業より条件が良く、黙々とやる職場環境なので旅行会社よりも働きやすい環境と感じるのではないでしょう。

 

短年である程度スキルが身に付くことから、思い切って分野を変えて挑戦する価値はあります。

スキルが身に付くと、在宅でできたり、副業として請負の仕事もできるようになりますので、将来の働き方にも多様性が広がります。

 

 

旅行会社のランドオペレーター(ホテルや送迎などの地上手配)のスキル

 

現地のレストランや観光施設、ホテル、交通手段、イベントについての情報を把握し、日本人のニーズに合わせた手配をしています。

 

ホテルのお部屋のフロアは分かれても大丈夫か?

団体ツアーであれば、旅行者数に対してお手洗いの数は足りているか?

食事は洋食ばかりで偏っていないか?

お部屋はツインベッドでダブルベッドになっていないか?(海外では2名=ダブルベッドで手配する国もあります)

 

日本人の常識と海外の常識の違いもあるので、日本では確認することがないようなことでも細かく確認します。

 

強み

・交渉力

・細かな配慮

・顧客のニーズの把握

 

おすすめの職業・転職先

・現地のツアー会社

・総合商社

・専門商社

 

語学力が高ければ、同業種で現地のツアー会社などに就職することができます。

 

異業種であれば、商社の仕事に活かすことができるのではないでしょうか。

 

海外から旅行商品となるパーツの仕入れ、または交渉してきた経験というのはトレーディングに活かすことができます。

商社について少し勉強していけば、今までの経験とスキルが生きることで、新たなやりがいを感じることもあります。

 

また、収入面でも旅行会社よりも高い条件が望めます。

事業投資や製品開発など、扱う業務も多様にあり、新たな刺激となることでしょう。

 

 

旅行会社の企画のスキル

 

自分が企画した旅行が成功することで大きな喜びとやりがいを感じる仕事です。

 

しかし、誰でも思いつくようなツアーは出尽くしたところもあり、新たなネタ探しに頭を悩ませます。

 

渡航先に詳しいだけでなく、市場の動向や、何が伸びてくるのかなどマーケティングの観点も持っています。

 

また、顧客の立場で、何があったら嬉しいかなどユーザー目線で考える力も備わっています。

 

強み

・海外事情に精通したマーケティング力

・海外や旅行を通じたアイディアや発想力

 

おすすめの職業・転職先

・マーケティング事業

・コンサルティング事業

・エンターテインメント事業

 

旅行会社の企画の経験で得たマーケティングは海外や旅行関連を通じた異業種にも役立つことでしょう。

意外とマーケティングについて深く学んでいる旅行外は少ないので、企画経験者がマーケティングを本格的に学ぶと飛躍する可能性を秘めていると思います。

 

 

旅行会社の広告のスキル

 

旅行会社の広告はCM、新聞、チラシ、雑誌、サイネージなど様々な広告媒体に携わることができる仕事です。

マーケティングもリアルマーケティングとWebマーケティングとそれぞれの知識が求められます。

 

強み
旅行会社で経験したリアルマーケティングのスキルは業種を変えても通用するスキルです。

 

弱み

Webマーケティングの歴史は浅いため、自社でのノウハウが乏しく、外部のマーケティング会社に委託する会社も多くあります。

実際、私も旅行会社時代に専門部署の責任者を任され、ホームページの運営もしていましたが、社内でWebマーケティングを得意とする人材がいなかったため、お金を払って他社に運営の一部をお願いしていました。

 

おすすめの職業・転職先
・IT関連企業

 

現在、マーケッターは不足しています。

 

IT関連の企業でWebマーケティングのスキルを高めることで、リアルとWebと両方に強みを持てるマーケッターとして市場価値の高い人材になります。

 

 

旅行会社の危機管理のスキル

 

海外旅行を扱う業界だけに、リスク管理には細心の注意を払います。

 

国際情勢、紛争、テロ、自然災害など他の業種に比べ、影響を受けやすい業界です。

多くの予約を受ける中、残念ながら毎年一定数の割合で事故や事件が発生してしまっている事情もあります。

 

顧客への保険加入のアプローチには会社全体で真剣に取り組み、万が一の備えを考えています。

 

異業種でも通じるスキルと経験

・様々なリスクを想定した危機管理能力

・事件・事故の対応力

 

おすすめの職業・転職先

・損害保険会社

・生命保険会社

・法人コンサルタント

 

 

新たなスキルを取得するための転職もあり

 

自分の力が発揮できる会社や行きたい会社が見つからなければ、新たなスキルを取得するための転職を考えてみるのもありです。

 

また、今の会社で勤めながら、時間を作って新たなスキル習得してから転職をする方法もあります。

 

行きたい会社が思いつかないということは、外部の情報が不足しているか、自分自身行き詰まっているところがあるかのどちらかではないでしょうか?

 

それであれば、自分の可能性を広げるために新たな挑戦をしてみるのもありだと思います。

 

何か1つでも新たなスキルを取得することができれば、仕事の選択肢や働き方が広がることでしょう。

知識や経験が無くても一から身に付けられるスキル、短期間で身に付けられるスキルもあります。

 

外の情報が不足していて行きたい会社が思いつかない方は下記の記事を参考にしてみてください。

 

新しいスキルを身に付けることも考えてみたいという方は下記の記事で、これから市場価値が高くなるスキルを紹介しています。

 

 

異業種先に転職するメリット

 

異業種先に転職するメリットは転職先で自分の価値が上がることです。

以前の仕事を活かすことのできる会社であれば、貴重な存在となるからです。

 

同業種への転職となると、結局は自分と同じスキルと経験を持った人材が溢れるていますので、社内での厳しい競争が生まれます。

 

異業種への転職であれば、転職先に元旅行会社の経験ある社員はそれほど多くないはずです。

むしろ自分だけというケースもあります。

転職先で旅行会社の経験者が自分だけであれば、自分にしかできないことも多くあるはずです。

 

 

異業種で旅行会社のスキルと経験を活かす方法

それでは、異業種で旅行会社時代のスキルと経験をどう活かすのか?

 

それは、スキルとスキルの掛け合わせです。

スキルとスキルを掛け合わせることで、社内で自分の価値が上がります。

 

例えば、旅行会社時代に外営業をしてきた人がITの会社に転職したとします。

新しく開発したIT技術を営業していくことになった場合、旅行会社でも使えるIT技術であれば、大いに力を発揮できるのではないでしょうか?

旅行会社に在籍していた経験があれば、旅行会社でその技術がどう役に立つのか経験者ならではの深いイメージできるはずです。

 

旅行会社の経験×外営業×IT技術

 

このように3つのスキルまたは経験の掛け合わせによって、その人の強みとなり個性になるのです

 

成果を出すことができれば、「旅行業界への営業は〇〇さんに任せれば大丈夫だね」と社内での評判を高まります。

 

「旅行業界と言えば○○さん」

 

これを目指すことで社内で旅行業界に一番精通した人材となり、社内で自分をブランディング化できるのです。

 

社内で自分が貴重な人材であること、自分を認めてくれたこと、自分にとって相応しい場所、これらを感じることで居心地の良い場所となるでしょう。

 

そして、新たなやりがいを見い出し、仕事に対して前向きに取り組む姿勢になります。

自分の成長スピードもより加速します。

 

今まで培われた旅行業のスキルと経験が異業種先でどう役立ち、どんな仕事ができるのか、一度イメージしてみてください。

 

転職先の幅が広がり、新たな世界で活躍することで、今まで以上のやりがいや達成感を得ることができるはずです。

 

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