これまでテレアポや営業では感情移入の重要性を伝えてきました。
しかし、感情移入していても、お客様からの断りがでることは避けられません。
その断りに対しては、準備をしておく必要があります。
「いつも断られてうまく対処できない・・・。」という方は断られる時の対処方法を知らないだけかもしれません。
断り文句には大きく分けると2つの種類あります。
この2種類の断りを理解し、見極めることができれば、テレアポや営業でお客様からの断りに対処できるようになります。
お客様からの断りに対処できるようになれば、アポイントや成約に近づくわけです。
●本記事で分かること
・断り文句には大きく分けて2種類あること
・2種類の断り文句の見極め方
・お客様からの断りの対処方法
テレアポや営業で断られる時の対処方法(2種類の断り文句を見極める)
お客様の断りに適切に対処するポイントはお客様の断りの本当の理由を理解することです。
実は、多くのアポインターや営業担当はお客様が断る本当の理由を理解していないために適切な対処ができていないことが多いのです。
ちょっと考えてみてください。
初対面で誰だかよく分からない人に自分の本音を語るでしょうか?
ほとんどの人は本音を語りませんよね。
電話で顔が見えない相手であれば、なおさらです。
本音は信頼した相手であったり、相手のためにと思ったときにしか話さないという人が多いのではないでしょうか?
そして人間というのは人に嫌われたくないという心理が働きます。
心理学では「反動形成」と呼ばれ、自分の中の敵対心などの心を隠すために、自分の思いとは裏腹の言動を取ると言われています。
テレアポや営業ではこの心理が影響します。
本当は断りたいけど、「断ったら相手に申し訳ない」、「相手を傷つけたくない」、「断ったら相手に嫌われてしまう」、「自分は悪く思われたくない」
こういった心理が働き、曖昧に断るのです。
もちろん全員ではありません。
「仕事だから白黒はっきりさせないと駄目だ」、「こちらの意思はしっかり伝えるべき」と思う方もいます。
こういった方は、曖昧な断り方をせずに、明確にはっきりと断るでしょう。
私も営業を始めた頃は、お客様の断りを正しく理解していなかったので、適切に対処できませんでした。
頑張って食い下がった結果、不機嫌にさせてしまうこともありました。
お客様が「曖昧な断り」か「明確な断り」どちらのタイプか見極める必要があるのです。
「曖昧な断り」と「明確な断り」2種類の断り文句を見極める
「曖昧な断り」と「明確な断り」では、対処方法が違います。
「曖昧な断り」と「明確な断り」の区別ができていない人はお客様との会話がかみ合わなくなります。
私は以前生命保険の営業をしていました。
テレアポでお客様からの断りがよくあるケースでアポイントの設定があります。
まずは誤った対処を例にして解説します。
●「曖昧な断り」の誤った対処例
こんなやりとりが続いている場合、たいていは「曖昧な断り」になります。
「本当は断りたいんだけど、はっきりと断ると申し訳ない・・」
こういったシチュエーションで考えられるお客様の心境です。
よくある本当の理由に「契約したくない」があります。
「アポイントの約束をすると契約しなければならない状況になるのが嫌」
「ガンガン営業されると断れなくなる・・」
「今は話を聞いてもお金が用意できないし・・」
お客様によって本音はそれぞれあることでしょう。
こういった本当の理由は会話のなかで探っていくことができます。
それについては後ほど解説します。
曖昧に返答するお客様は「断りたくない」、「人を傷つけたくない」、「自分が悪者になりたくない」という心理が働いています。
それが先ほどのような曖昧な断りとなるのです。
アポインターがこのことを理解せずに、対応してしまうと、会話が噛み合わなかったり、話が進展しなかったりするのです。
「この人は私の気持ちを理解してくれない・・・」と思われて、終いには嫌われてしまいます。
こうなるとアポイントになることはないでしょう。
「曖昧な断り」を理解することは、女性の気持ちを理解するところに似ています。
恋愛と営業には共通点があると言われますが、まさにこういったところだと思います。
男性が「曖昧な断り」と「明確な断り」を見極めて適切な対応ができるようになると営業に役立つだけでなく、女性にもモテるようになります(笑)。
男性であれば女性にモテたいですよね?
では次に、女性にモテる方法ではなく、、、(失礼しました)
「曖昧な断り」と「明確な断り」について、それぞれ適切な対処方法を紹介してまいります。
「曖昧な断り」と「明確な断り」の対処方法
「曖昧な断り」と「明確な断り」が見極められるようになったら、それぞれの断り文句に対処していかなければなりません。
「曖昧な断り」の対処方法
「曖昧な断り」の場合は、お客様の「本音」と「言動」が違うわけです。
先ほどの例を紐解くと、
「言動」=アポを断る理由は「忙しいから」
「本音」=アポを断る理由は「契約したくないから」
「言動」と「本音」が違いますよね。
こういった曖昧な「言動」には、こちらも曖昧な言動で処理します。
もっと分かりやすく言うと、適当にごまかしてしまうのです。
曖昧な断りなので、適当にごまかしてしまっても、たいして問題になりません。
言葉で説明しても、ちょっと分かりずらいので、先ほどの例で解説します。
●「曖昧な断り」の適切な対処例
そうですよね!この時期は忙しいですよね!
△△(お客様の名前)さんもバリバリお仕事されていますでしょうから、お時間とるのってなかなか難しいと思うんです。
ただ、ご安心ください! 私の話、30分頂ければ結構なんです。
そこでお役に立つかどうか、ご判断いただきたいのです。そういった観点でお時間頂けるとしたら・・・・」
お客様の「忙しいから」は曖昧な断りでした。
お客様の曖昧な断りにこちらものっかってあげるのがポイントです。
曖昧な断りを曖昧に処理して、アポイント日の設定に話を戻していきます。
すると、お客様は「忙しいから」が本当の理由ではないので、別の理由で断ってきます。
ご安心ください!
私共の話は保険変えませんか?とか、保険に契約してください!という話ではありません。
保険に入ってる方にこそお役に立つお話ですので、是非一度お話を聞いていただいてご判断いただきたいのです。
そういった観点でお時間頂けるとしたら・・・・
1回目の断り理由とは違う理由がでてきました。
「既に保険に入ってるから私はあなたの役に立たない」
今度はこの理由に対処していくのです。
この理由に対処してアポイントが入れば、これこそがお客様が断る本当の理由だったことが分かります。
もし、これがお客様が断る理由が本当の理由でなければ、再度断ってきます。
こうして断りの理由を1つずつ潰していき、本当の理由を探るのです。
そして本当の理由が出てきたところで適切に処理してあげるとアポイントになります。
但し、お客様から本当の理由が出てくるのは、2回目とは限りません。
しかし、こうやって何度か出てくる「曖昧な断り」を曖昧に処理し続けていくと、いずれお客様から本当の理由が出てきます。
こうした「曖昧な断り」を対応するにはもう1つ重要なことがあります。
それは対応する時のあなたのスタンスです。
実は真面目過ぎると「曖昧な断り」にうまく対応できないのです。
最も有効なスタンスは「堂々とヌケヌケ」としたスタンスです。
詳しくは『真面目過ぎるな!テレアポや営業では「堂々とヌケヌケ」としたスタンスを意識する』で解説しています。
「明確な断り」の対処方法
次に、「明確な断り」について解説してまいります。
「明確な断り」は文字通り断りの理由が明確化されています。
「明確な理由」が出た場合は、こちらも明確に対処していきます。
先ほどのケースで紹介します。
●「明確な断り」の適切な対処例
「明確な断り」の場合は、理由がはっきりしています。
先ほどの「曖昧な断り」は「忙しい」だけで、何に忙しいのか、その日に何があるのか、会えない理由をはっきりと教えてくれませんでした。
しかし、こちらのケースでは会えない理由が「終日外出」だからと明確な理由が出ています。
これが「明確な断り」です。
もし、「明確な断り」をしているお客様に「曖昧な断り」で対処してしまうと以下のようになります。
●「明確な断り」の誤った対処例
そうでうよね!この時期は忙しいですよね!
△△(お客様の名前)さんもバリバリお仕事されていますでしょうから、お時間とるのってなかなか難しいと思うんです。
ただ、ご安心ください! 私の話、30分頂ければ結構なんです。
そこでお役に立つかどうか、ご判断いただきたいのです。そういった観点でお時間頂けるとしたら・・・・
お客様が「明確な断り」をしているのに、こちらが「曖昧な断り」で対処してしまうと、せっかく獲得できるアポイントも獲得できなってしまうかもしれません。
お客様の断り文句には本音と建て前があることを理解して適切に対処する必要があるのです。
「曖昧な断り」=「建て前」 ⇒ 本音を探る
「明確な断り」=「本音」
【まとめ】 テレアポや営業で断られる時の対処方法
テレアポや営業でお客様の断りに適切に対処にはお客様の断りを理解することです。
その断りには2種類あり、どちらの断りなのか見極めることです。
2種類の断り文句
・曖昧な断り
・明確な断り
2種類の断り文句があることを理解して、はじめて適切な対処方法が生まれてきます。
そしてお客様が断る本当の理由を探ることができるのです。
テレアポや営業で断られる時の対処方法
①2種類の断り文句「曖昧な断り」と「明確な断り」を見極める
②「曖昧な断り」にのっかりながら、本当の理由を探る
③本当の理由が分かったところで、その理由を適切に処理する
本記事を読んでいただいた方の中には、
『「曖昧な断り」と「明確な断り」があることは分かったけど、「曖昧な断り」の対処方法がよく分からない』
『「曖昧な断り」が見極められても本当の理由にたどり着かない』
と思う方もいることでしょう。
以下の記事で、「曖昧な断り」に対処するための切り返しトーク(アウト返し)を紹介してまいります。
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切り返しトーク(アウト返し)を身に付ければ、何度もくる「曖昧な断り」を跳ね返せるようになります。
そして本当の理由にたどりつくことができるのです。