転職して出戻りしたい時に備える転職活動【転職後の出戻り戦略】

転職活動しているうちに、

 

「転職するのやっぱり辞めておこおうかな」

「転職失敗したくないから今の会社に残ろうかな」

 

などと、転職したいと思いつつも、転職後の不安がつきまとうものです。

 

そんな時に転職後の出戻りできるカードを持っておくことで心の安心が生まれます。

心に安心感が生まれれば、上記のような不安をかき消して、思いきって転職することができるようになります。

 

出戻りするつもりなんてないよ

 

仮に出戻りするつもりはなくても、転職してから、前の会社に戻りたいと思うかもしれません。

万が一、転職を失敗してしまったり、考え方が変わった場合の備えにもなります。

 

本記事では「転職して出戻りしたい時に備える転職活動【転職後の出戻り戦略】」について詳しく解説します。

 

これから転職を考えているけど不安だという方は、不安を払拭できる戦略ですので、参考にしていただければ幸いです。

 

●本記事の内容

✔再雇用する企業側の事情

✔転職後の出戻りのメリットとデメリット

✔転職後の出戻りを想定した場合の戦略

 

目次

転職後の出戻り・再雇用を容認する企業の事情

 

どの業界でも人手不足が叫ばれるなか、優秀な人材を長期的に確保したい理由で、出戻りを容認する企業も増えてきました。

退職時と同じ条件で雇用するなど、一度退職した人材が出戻りしやすいような待遇にしている企業もあります。

 

企業が再雇用する理由

・即戦力になる

・自社のことをよく知っている

・他社のスキルと経験を活かしてくれる

・求人広告が不要なので採用コストがかからない

・教育費が抑えられる

・採用まで時間がかからない

 

少し古いデータですが、エン転職が企業に実施したアンケート調査を見てみます。

 

●再雇用の経験は?

再雇用したことがある 72%
再雇用したことがない 26%
不明 2%

※エン転職の2014年アンケート調査

 

●再雇用の制度を実施しているか?

制度として設けている 9%
制度として設けていない 88%
不明 3%

※エン転職の2014年アンケート調査

 

●再雇用の職種は?

技術職 26%
営業 25%
事務 17%
専門職 14%
クリエイティブ系 5%
販売 5%
企画 2%
その他不明 7%

※エン転職の2014年アンケート調査

 

私も過去に出戻りを想定しながら転職したことがありますので、経験を踏まえて解説してまいります。

 

転職後の出戻り戦略のデメリット

●転職して出戻りするデメリット

・周囲からマイナスに見られることがある

・1回目の退職の時より辞めづらくなる

 

周囲からマイナスに見られることがある

「前の会社で活躍できなかったから戻ってきたんだろな。」

「あいつの転職は失敗だったな」

 

自分では戦略的な出戻りであっても、こうした見方をする人はいます。

特に役職が上の人間にも、こうした見方をされると、査定や出世にまで悪影響を及ぼす可能性もあります。

 

出戻り後に成果を出すことで周囲からの見方を変えていくしかありません。

 

 

1回目の退職の時より辞めづらくなる

もし、2回目の退職を考えた時に辞めづらくなります。

周囲からは「また辞めるの?」と惹かれて、フラフラした人というレッテルが貼られてしまうかもしれません。

 

周囲の反応を気にせずに転職できる人は問題ないでしょう。

 

転職後の出戻り戦略のメリット

●転職して出戻りするメリット

・新たなスキルを持ち帰ることができる

・転職前より仕事の幅が広がる

・出戻りした会社を客観的に見ることができる

・転職失敗の備えになる

 

新たなスキルを持ち帰ることができる

 

出戻りを想定することで転職先の会社で身に付けるべきスキルと経験が見えてくることがあります。

在籍している会社の将来を予測しながら、将来求められるスキルと経験値を得られる最適な会社を探すのです。

 

例えば、ITは市場として伸びているにもかかわらず、歴史が浅い為、どの企業もIT分野に強い人材が不足しがちです。

そこで、IT会社に転職してスキルとノウハウを身に付けて、出戻りすることで、自社のことを良く知っていて、且つITスキルを持った人材として重宝されるようになります。

 

実際に私が在籍していた旅行会社で出戻りした社員がいたのですが、ITの会社でWebマーケティングのスキルを身に付けて、新しいプロジェクトのWeb集客に大きく貢献していました。

 

 

転職前より仕事の幅が広がる

 

転職前に比べて出戻りしてからできることが広がります。

 

会社は何か新しいことを取り組むにあたって人を集めます。

社内で必要な人材がいない場合は、外注するなどお金をかけて補います。

 

そこで、その会社ないスキルと経験を積んでおけば、会社から抜擢されることになります。

以前比べ、仕事の幅が広がるのです。

 

 

出戻りした会社を客観的に見ることができる

 

一度出た会社というのは外から客観的見ることができます。

在籍中には気が付かなかったことに後から気付くこともあります。

 

私の例ですが、在籍中は残業は良くないことと認識していたものの、仕方ないと思っているうちに、徐々に当たり前の感覚になっていました。

収入面でも残業給をあてにしていくようになったのです。

 

しかし、他の会社を見てきて、残業でしか成り立たないビジネスモデルはなくすべきだし、自分の収入も残業で増やすのではなく、副業で増やすべきという考え方に変わりました。

 

考え方は人ぞれぞれですが、外に出て客観的に見たことで考え方が変わったのです。

 

 

転職失敗の備えになる

 

転職した会社で思うように活躍できなかったり、人間関係がうまくいかなかったりなど、元の会社に戻りたいと思うこともあるかもしれません。

 

出戻りを選択肢の1つとして用意しておけば、精神的に安心できます。

 

但し、スキルと経験を積んだうえでの出戻り戦略なので、あまりに早い出戻りは受け入れる側の企業も疑問に思うかもしれません。

仮に転職は失敗だったと判断した場合でも、すぐに出戻りすることはやめたほうがいいでしょう。

 

転職して出戻りしたい理由がネガティブな場合

 

ポジティブな出戻り転職であれば、よいのですが、転職先で思うような活躍ができず、早々に出戻りしたいと思うこともあるでしょう。

 

転職出戻りのネガティブな理由

・転職先の会社に不満がある

・やりたいことができなかった

・転職先の会社が自分に合わなかった

・想像と違った

・トラブルを起こした

etc

 

先ほど、転職失敗の備えになることで、精神的な安心のメリットになることをお伝えしましたが、転職した会社が合わない理由で、すぐに出戻りすることはおすすめできません。

 

出戻り先の企業にとってプラス(前述であげたメリット)でなければ、歓迎されないからです。

仮に出戻りできたとしても、肩身の狭いを思いをする可能性もあります。

 

頭を下げるような出戻りはやめて、別会社への転職を検討していきましょう。

 

別会社へ転職を検討する方はこちらをご覧ください。

転職を検討するためにおすすめのコンテンツを掲載しています。

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出戻り転職に備えて準備しておくべきことは3つ

前述のデメリットでもお伝えしたように、転職の出戻りは企業側が歓迎していても、社員が同じ考えを持っているとは限りません。

 

そこで、私は、万が一の出戻りに備えて3つの準備をしました。

・転職して出戻りするメリットをどう活かすのか考える

・会社の転職出戻り制度(リエントリー制度)を確認

・出戻りすることを匂わせておく

 

転職して出戻りするメリットをどう活かすのか考える

 

転職して出戻りするメリットをどう活かすのか?

再雇用する企業側にとってプラスとなるスキルと経験でなければなりません。

 

私の場合、転職先は保険会社でした。

 

当時、在籍していた旅行会社では法人営業に力を入れ始めたばかりでした。

私もその流れで法人営業に挑戦していたのですが、会社自体、法人営業の実績が浅いこともあり、具体的なノウハウがありませんでした。

 

他業界に比べ、営業レベルが低いのではと感じてしまい、営業について学びたいという思いがありました。

 

結果、営業ノウハウが確立されていて、教育もしっかりとした保険会社へ転職したのですが、この保険会社の営業ノウハウと考え方を自分のものにできたら、出戻りした時に役立つにちがいないと思いました。

>>旅行会社から転職した理由と30代後半で異業種へ挑戦できた理由

 

転職先の会社で身に付けたスキルと経験を見ておくことで、それまでの会社に足りない部分や、出戻り後の活躍をイメージすることができます。

在籍している会社の将来を予想しつつ、そこで求められる新たなスキルと経験値を得られる最適な会社を探すのです。

>>市場の中でこれから伸びる会社を見極める方法

 

 

再雇用制度(リエントリー制度)を確認する

 

出戻りを想定している場合、事前に再雇用制度(リエントリー制度)を確認しておきましょう。

 

●転職してから出戻りするまでの期間は?

転職後の出戻りが許される期間というのは企業によって違います。

期間を定めている企業もあれば、期間は特に定めていない企業もあります。

 

私が以前勤めていた旅行会社で出戻りした社員は、3年ほどでした。

その社員は、IT会社へ転職してWEBマーケティングのスキルを身に付けて出戻りしていました。

どんなキャリアをやスキルを積むのかによって、必要な年数はそれぞれだと思いますので、自信を持って説明できることが大事になります。

 

 

●転職してから出戻りした時の待遇は?

出戻り後の待遇も企業によって違います。

以前と同じ待遇になることもあれば、数ヶ月試用期間とからのスタートとなることもあります。

 

他社からもヘッドハンティングされるような人材として成長していれば、言われたままの条件ではなく、より良い条件を引き出しましょう。

自分が以前と比べてどう変わって、会社にどうのように貢献できるのか、しっかりとアピールできれば、好条件を引き出せる可能性があります。

>>ヘッドハンティングでスカウトされる2つの方法

 

 

●再雇用制度を実施している企業の一例

再雇用制度を積極的に実施している企業の場合、企業の採用ページに記載されていることがあります。

詳細を確認しておきましょう。

 

再雇用制度を実施している企業の一例

企業 条件
パナソニック 原則として退職時に在籍していた事業場
オリンパス 退職日から5年以内(配偶者転勤による退職の場合は、5年を超えていても転勤解消まで応募可能)
エイチ・アイ・エス 退職日から起算して5年未満は退職時と同じ待遇にて再雇用を実施
退職日から起算して5年以上は面接時応相談
イオン 結婚・出産・育児・配偶者の転勤・介護・留学のいずれかの理由で円満退社した社員が対象

 

 

出戻りすることを匂わせておく

 

当時私が勤めていた会社では出戻り制度はありませんでしたが、出戻りの事例はありました。

 

しかし、出戻りしたくなったときに受け入れてもらえる確証はありません。

 

そこで、出戻りできるように在籍時に打てる手は打っておこうと考えました。

 

出戻りを想定した社内転職活動です。

 

具体的には、退職の挨拶をする時に出戻りすることを匂わせておくのです。

 

私は当時の上司やお世話になった先輩に、「他業種のノウハウと経験を積んで戻ってくるかもしれない」と話しておきました。

よく面倒を見てくれた上司からは、「戻りたくなったらいつでも連絡してこい」という言葉をいただきました。

 

出戻りした時には人事が大幅に変わっている可能性もありますので、将来大事なポストを任されそうな人など、なるべく多くの上司や人事担当に声をかけておきましょう。

 

上司や経営陣を味方につけておくというのは、出戻り転職のことを考えた時に有効な方法です。

 

【まとめ】転職後の出戻り戦略は将来の選択肢をが増える

 

私は転職時に出戻りするつもりはありませんでした。

 

しかし、転職後に考え方が変わるかもしれないですし、転職先で失敗して戻りたくなるかもしれないと思い、こうした出戻り戦略を考えて実行しました。

 

現在も出戻りはしていませんし、その予定もありませんが、出戻り転職の備えは将来の人生の備えになるので、心に安心感が生まれます。

 

もし、出戻りした場合でも、転職先で新たなスキルを身に付けて戻ることができますので、転職前よりも活躍の場が広がります。

 

転職の出戻りをするべきということではなく、こういった可能性を残しつつ、新たな転職先を模索することで今後の選択肢が広がります。

 

当時の私が感じていたように、「将来が不安」、「事業が先細りしそう」など、自分の活躍の場に限界を感じているのであれば、新たなスキルと経験値を身に付けるための転職を考えてみることです。

 

新しいスキルと経験値を身に付けるための転職は、将来2つの道が広がります。

 

①転職先で活躍し続ける道

②転職先で身に付けたスキルと経験値を持って出戻り

 

転職先から更なる転職の道も生まれるかもしれませんし、独立する考えも生まれるかもしれません。

 

出戻りを想定した転職をきっかけに、新しい視野と価値観を得ることで、人生の選択肢が広がるのです。

 

まとめ

・転職先を見つけるための情報収集

・出戻りを想定し、将来必要となるスキルと経験が得られる会社を探す

 

 

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