終身雇用制度の崩壊で会社員がこれからやるべきことは4つ

終身雇用制度が崩壊すると、会社員でいることに不安を感じる人も多いと思います。

この記事を見ているということは、あなたは将来、会社の倒産やリストラが訪れるのではないかと感じているのかも知れません。

 

そこで本記事では「終身雇用制度の崩壊で会社員がこれからやるべきこと」について詳しく解説します。

 

本記事をご覧いただければ、会社員がこれからやるべきことが分かりますので、将来の不安を払拭できるような内容になっています。

 

●本記事の内容

✔終身雇用制度が崩壊した理由

✔終身雇用制度が崩壊してこれから起こること

✔終身雇用が崩壊して会社員がこれからするべきこと

 

5分ほどで読める内容なので、ぜひ最後までお付き合いください。

 

終身雇用制度の崩壊

 

2019年5月13日にトヨタ自動車の豊田章男社長の発言が注目されました。

 

 

「終身雇用を守っていくというのは難しい局面に入ってきた」

「雇用を続けている企業にインセンティブがあまりない」

 

年間で利益2兆円も出している大企業でさえ、終身雇用を続けるのは難しいと発言しました。

 

実はこの1か月前に経団連の中西会長も同じような発言をしています。

 

「正直言って、経済界は終身雇用なんてもう守れないと思っているんです。どうやってそういう社会のシステムを作り変えていくか、そういうことだというふうに(大学側と)お互いに理解が進んでいるので」

 

それまで日本人の多くは、薄々気付いていたものの、どこかでまだ大丈夫という淡い期待を持っている人もいたと思います。

 

これではっきりしたのではないでしょうか。

 

経団連のトップと日本を代表する企業のトヨタのトップが同じ発言をしたことで、日本の企業全体に及ぼす影響は大きいです。

 

「トヨタが無理ならうちもダメだ」と、足並みを揃えてくる企業が増えてくることが予想されます。

 

 

終身雇用制度の狙い

 

「雇用を続けている企業にインセンティブがあまりない」

 

この「インセンティブがあまりない」というのは会社としてあまりメリットがない(得しない)ということです。

 

これに対して「自分たちのことばかり考えてないでもっと社員を大事にしろ」という批判が寄せられました。

 

でもちょっと考えてみてください。

 

厳しい言い方ですが、今までが終身雇用制度に頼りすぎていたのではないでしょうか?

終身雇用制度というぬるま湯に浸りすぎていたことで、ビジネスマンとしての危機意識をなくしてしまっているように思えます。

 

なぜ今まで企業が終身雇用にしていたのか?

理由を考えてみたらわかることです。

 

社員を大切にして守りたいからでしょうか?

そのような意図で発信している企業もあるかもしれません。

 

しかし、企業の真の狙いは、仕事に慣れている人を雇い続けることができるからです。

 

終身雇用制度が崩壊する理由は3つ

なぜ、終身雇用制度が崩壊してしまったのでしょうか?

 

理由は以下の3つです。

終身雇用制度が崩壊する理由

①産業構造の変化

②人口減による労働力の不足

③働き方の多様化

 

産業構造の変化

 

高度経済成長期の産業構造変化が起因しています。

 

産業構造が大きく変化した1960年(昭和35年)から1980年(昭和55年)。

第1次産業が激減し、第2次産業、第3次産業の急増します。

 

1940年イギリスの経済学者C.G.クラークが産業を三つの種類に区別しています。

第1次産業 農業、林業、鉱業、漁業
第2次産業 製造業、建設業、電気・ガス業
第3次産業 電気・ガス・水道・運輸・通信・小売・卸売・飲食・金融・保険・不動産・サービス・公務・その他

 

ペティ=クラークの法則

経済発展に伴い、第1次産業の比率は低下し、第2次産業の比率が高まるという現象がみられると唱えました。

 

 

●第3次産業が拡大する背景

所得水準の上昇に伴い個人消費が多様化します。

日本でもレジャー、公共サービス等、サービス部門への需要が高まりました。

家計の消費支出のなかで教養、娯楽、教育、交通などのサービス支出が大きく消費支出全体の伸びを上回って増加したのです。

 

●終身雇用制度で求められていた人材

第3次産業が拡大する背景から、大量生産による単純作業の環境にマッチする人材がどの企業も必要だったわけです。

 

日本は戦後の高度経済成長期で『三種の神器』と言われる、テレビ・洗濯機・冷蔵庫の家電3品目が生活必需品の中心として経済成長してきました。

 

単純作業の環境にマッチする人材

・同じような仕事をコツコツと継続できる

・忠誠心がある

・長い時間働ける

 

企業はこのような人材に長い期間働いてもらいたかったので、終身雇用と年功序列型給与という約束手形でコストを抑えながら人材確保をしていたわけです。

 

この時は、長い時間働けば働くほど評価されました。

働き方にクリエイティブな考え方など必要なく、言われたことだけを忠実に繰り返していくことができればよかったのです。

 

現代で求められている人材は、単純作業ができる人材ではなく、少ない労働力で成果を出すことや、特別なスキルを持つクリエイティブな人材です。

同じような仕事をコツコツと継続できることはAIやロボットの役目に変わってきているのです。

 

また、長い時間労働することは良くないと見られる風潮も強まり、企業の求める人材が大きく変化しているのです。

 

 

人口減による労働力の不足

 

人口が爆発的に増え、労働力が増える一方で経済も右肩上がり、すなわち「業績は上がるもの」という前提がなりたっていました。

 

儲かっていたからこそ、社員を定年まで雇い続けることができたのです。

 

ただ現代の状況は違います。

 

少子高齢化が急速に進む日本において、しばらくは若い労働力の増加は見込めません。

 

労働力の不足の問題は、企業の成長を妨げる要因になります。

 

今の人口構造では、比較的給与の高い年配層の割合が多くなっており、高度成長期に比べて圧倒的に働き盛りの50代以下が少なくなっています。

 

また、最近では大手の企業でも、45才以上を対象とした早期退職を促しています。

 

 

その超少子高齢化によって、労働力が激減した今、少ない人員で効果的に業績をあげる必要があります。

 

つまり、業績を上げない人材を定年まで雇い続ける程の余裕が会社にないということです。

 

人口は大きく減り、労働力が失われる一方で、失われた20年、デフレの影響もあり業績を維持することは昔に比べて困難です。

 

いつ業績不振に陥るかもわからない状況にあるため、定年まで雇い続けることを保証できなくなってしまったのです。

 

 

働き方の多様化

 

高度成長期時代は、良い企業に入り一生懸命定年まで働き家族を支えることが幸せとする価値観が中心でした。

 

しかし、現代では「自分の好きなことを仕事にする」という考え方や、「家と会社の往復を一生続けるのは嫌だ」という価値観を持つ若者が増えてきています。

 

働くことの考え方と環境の変化により、働き方の多様化が進んでいます。

 

●本業+副業の取り組み

2017年に政府が副業解禁を発表したことをきっかけに、副業がブームとなってきています。

本業+副業で、本業では残業せずに、副業の時間を確保する働き方を求めている人も増えました。

 

 

●場所に縛られない働き方

インターネットの発達やリモートワークなど、インフラの発達により、田舎や海外に拠点を移して、生活費を抑えながら働くことも可能になりました。

 

 

必ずしも正社員で働くのではなく、非正規の職を掛け持ちしたり、フリーランスとして自由度の高い働き方をする若者も増えてきました。

 

終身雇用制度が崩壊してこれから起こること

 

会社は利益を追い求めることを第一に考えています。

その利益は会社員に還元します。

 

終身雇用制度は利益を確保するうえで時代に合わせた施策であり、会社のトップとしてあたり前の考え方です。

トヨタの豊田社長が「インセンティブがあまりない」という意味はこういうことなのです。

 

では何故、世間からの批判や企業のイメージダウンや株価への影響も予想される中で、豊田社長はこのような発表をしたのでしょうか?

 

それは、これから更なる厳しい措置の警報と見ることができます。

 

早期退職の募集が増える

昨今、大企業が次々と、早期退職募集の措置を取り始めています。

 

事前にこういった警報を促すことで少しでも準備期間を与えているのかもしれません。

 

 

人材の流動化が活発する

経団連は2018年10月に「2021年春入社以降」の新卒の就職採用活動についてのルール廃止を決定しています。

 

新卒の一括採用がなくなっていき、派遣社員やパート・アルバイトの待遇が良くなります。

正社員でいるメリットが少なくなることで、派遣社員やパート・アルバイトで働く人が増えていくことでしょう。

 

こういった働き方をする人が増えることで、人材の流動が活発化します。

つまり、転職する人が増えていくということです。

 

転職者が増えるということは、スキルや経験値、広い視野を持った人材がたくさん入ってくることになります。

 

1つのスキルに固執した働き方はビジネスモデルの変化により、未来では使えないスキルになりかねません。

そうなると、リストラや早期退職の対象となるリスクが伴います。

 

 

外資系企業をモデルとした企業構造の変化

近い将来、日本の企業は外資型企業の企業構造変わっていく可能性が高いです。

理由は、外資型に変わらなければ生産性が低いままで生き残れないからです。

 

具体的には、成果主義の導入です。

 

これによって、昇給や昇格が仕事の成果によって決まります。

 

これまでは、年功序列が実力のある若者の仕事へのモチベーション低下の原因となっていました。

 

成果主義が導入されることで、年齢や学歴、勤続年数や経験値などに左右されず、仕事で成果を上げれば給与のアップや昇格につなげることが可能になるのです。

 

一方、実力がなく、成果を出せない人は、収入が減ることを意味します。

 

実際、私が以前務めていた外資系生命保険の会社ではフルコミッションの制度でした。

成果を出す人は年収で億を超える一方、成果が出ない人は、生活すらままならない状況になるのです。

 

大きな収入を得るチャンスがある一方、成果を出し続けないと生活の危機に陥る側面も併せ持つ制度なのです。

 

企業にとっては、成果が収入に直結する仕組みとすることで、利益を上げることを重視した企業体質へと変化していくことができます。

 

終身雇用制度崩壊について世間の反応【SNS】

終身雇用制度崩壊について世間の反応はどうなのでしょうか?

SNS(Twitter)でも話題となっていますのでいくつかご紹介します。


このままだと危ないという危機意識を持っている方が多いですね。

個人で何かしらの自助努力をしなければならない時代です。

 

終身雇用が崩壊して会社員がこれからするべきことは4つ

 

今後の会社員がやるべきことは以下の4つです。

 

今後の会社員がやるべきこと

①新しいスキルを身に付ける

②いつでも転職できる状況にしておく

③副業で収入源を増やす

④会社と無理な約束をしない

 

 

①新しいスキルを身に付ける

 

今の仕事とは別のスキルを持っていれば、転職先の幅が広がります。

転職先の幅が広がるということは、会社が倒産しても、食べていくことができます。

 

1つのスキルだけでは、自分の価値は高まりません。

よっぽど特殊なスキルであったり、スキルレベルが突出しない限り、同じスキルを持った人間はこの世にたくさんいるからです。

 

つまり、複数のスキルを掛け合わせることで、新たな価値、希少価値を生み出すのです。

 

自分の市場価値を高める方法については下記の記事で詳しく解説しています。

>>市場価値(マーケットバリュー)を高めて安定した仕事と働き方を手にする

 

新たなスキルを身に付けるためには転職も有効な手段です。

 

その場合、今後の伸びるで市場で活用できるスキルであることです。

理想は今の自分のスキルを活かしつつ、新たなスキルを身に付けらる環境へ転職することです。

>>今後伸びる市場(マーケット)を見つける2つの方法

 

「いつでもどこでも働くことができる」というスキルを身につけておくことが大事なのです。

 

 

②いつでも転職できる状況にしておく

 

現代では、2人に1人が転職する時代ですが、いまだに転職の話を社内ですることはタブーとして扱われています。

しかし、会社がリストラや倒産の危機に追い込まれると、手のひらを返したかのような対応をします。

 

すべての働く人が「いつでも転職できる」という交渉のカードを持つことで、社員一人一人の状況も改善されます。

誰もが必ずしも転職をするべきということではなく、「いつでも転職できる」という交渉のカードを持っている状況であることが大事なのです。

 

転職に対する考え方を変えることで、1つの会社に依存するだけの選択肢から脱却することができます。

 

下記の記事では転職に対する考え方をまとめています。

>>転職の考え方で働き方が変わり人生が変わる

 

これらを理解することで、「いつでも転職できる」状態を手にすることができます。

 

 

③副業で収入源を増やす

 

副業をして別の収入減を持っていれば、本業が倒れた時でも、収入がゼロにはなりません。

本業の収入だけでなく、副業を含め、収入源を分散化することでリスク軽減になります。

 

不安定な時代だからこそ、複数のキャッシュポイントを持つことが大事になります。

>>将来の転職と副業に役立つ市場価値の高いスキル4選

 

 

④会社と無理な約束はしない

 

会社は無理して働いた会社員に相応しい対価が払えなくなっているのです。

 

自分の会社でも終身雇用は約束できないということであれば、働く側も無理な約束をすべきではないのです。

残業や休日出勤などはもう無理してやらなくていいのです。

 

今までは終身雇用の恩恵があるからこそ、無理してでも働いてきたわけです。

それが約束できないのであれば、働く側としては無理して働くメリットはありません。

 

会社の方針が変わったのであれば、働く側の方針も変えていかなければ、後に損をするのは労働者です。

 

そして、残業や休日出勤をやらないことで生まれた時間を新しいスキル取得や副業に使うのです。

 

これから今までの会社の働き方が変わり、会社と個人がより対等な関係となります。

会社にいつまでも従っているだけでは会社に都合よく扱われてしまいます。

 

個人の考え方と意識をしっかりと持ち、行動してくことが大事です。

 

終身雇用制度の崩壊で会社員が生き残る道

 

今後、終身雇用がなくなる企業は急速に増えていくことでしょう。

 

この流れを個々が受け止めて、これから何をしていくかをしっかりと考えるべき時なのです。

 

終身雇用制度を頼りにしていた会社員にとっては、絶望感を感じているかもしれません。

 

しかし、会社員としてのメリットが少なるということは、会社からの縛りがゆるやかになるのです。

 

・ブラック体質の改善

・有給休暇の取得緩和

・週休3日

・副業解禁

etc

 

つまり、自由度が高まるわけです。

新しいスキルを身に付ける、転職してみる、副業に挑戦する、独立する。

 

人生の選択肢は誰もが広がってきています。

 

何も考えずに、とりあえず会社に就職すれば人生何とかなるという考え方は終わりました。

 

今後、働き方が多様化していき、新たな働き方が次々と生まれてくることでしょう。

 

時代の変化と共に企業も変化してきています。

周囲が変化するなかで、私たち働く側も変化することが生き残る道なのです。

 

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