45歳以上になると、リストラされるんじゃないか?と不安になっている人も多いでしょう。
この記事を見ているということは、あなたは今まさに45歳で「リストラにあうのでは?」と不安に感じているのかも知れません。
そこで本記事では「45歳以上早期退職は事実上のリストラ」について詳しく解説します。
●本記事の内容
fa-check-circle45歳以上早期退職について解説
fa-check-circle40代の会社員がこれから備えるべきこと
記事の後半には「40代のあなたが今すぐにでも備えておくべき重要なこと」も解説しており、少しでも不安を払拭できるような内容になっています。
5分ほどで読める内容なので、ぜひ最後までお付き合いください。
45歳以上早期退職はリストラです【事実を述べます】
昨年に今回の前触れとなる出来事がありました。
2018年10月に富士通グループの間接部門2万人のうち5千人をSEや営業などの現場への配置転換すると発表しているのです。
その配置転換が嫌であれば、転職支援をしますという内容です。
総務や経理など人員不要になったことが原因のようですが、長年総務や経理をしていた人や、現場から離れたベテラン社員にとっては、非常に厳しい措置であったはずです。
これは事実上のリストラです。
この結果、5千人のうちの約3千人が転職を決断しました。
言葉を選ばず言いますと、会社としては負債となっていた人員を一掃できたのです。
そして、4月には45歳以上の全社員に早期退職の募集を始めたのです。
リストラの対象が全社員となったわけです。
45歳以上でリストラを発表した企業
2018年以降のリストラを発表した企業をまとめてみました。
1年ほどでこれだけの有名企業がリストラを勧告しているのです。
●リストラを発表した主な東証一部上場企業
企業名 | 発表した日 | 対象者 |
NEC | 18年6月29日 | 間接部門やハードウェア部門の一部に在籍の45歳以上勤続5年以上の社員 |
エーザイ | 18年10月25日 | 45歳以上の従業員 |
千趣会 | 18年10月26日 | 45歳以上の正社員および契約社員 |
日本ハム | 18年10月31日 | 45歳以上の社員で全社員の1割に当たる200人の早期退職者を募集 |
昭文社 | 18年12月13日 | 45歳以上の同社ならびに国内グループ会社の従業員 |
アルペン | 19年1月9日 | 45歳以上64歳未満の社員 |
カシオ計算機 | 19年2月4日 | 45歳以上の一般社員と50歳以上の管理職 |
協和発酵キリン | 19年2月5日 | 45歳以上で勤続5年以上の全社員 |
コカ・コーラ ボトラーズジャパンホールディングス | 19年2月14日 | 勤続1年以上で45歳以上の社員 |
富士通 | 18年10月 | 全グループで5000人規模の配置転換 |
味の素 |
19年11月 | 50歳以上の管理職を対象に希望退職を募集 |
昨今の経営者は、従業員よりも株主を大事にする傾向もあるので、世間の評価を得るために、今後もリストラを行う企業は増えていくことが予想されます。
45歳以上早期退職の募集で待ち受けるのは厳しい2つの選択肢
早期退職を勧告された45歳以上の会社員が待ち受けるのは厳しい2つの選択肢です。
①会社を去る
②会社に残る
①会社を去る
45歳以上の転職条件が厳しいなかで転職活動をすることになります。
元々は終身雇用が前提だった世代なので、若いうちは安い給料でめいいっぱい働き、つらいことがあっても我慢してきました。
年功序列で自分のポスト、年齢に応じた給与、退職金など、会社員としての旨みや恩恵を受けるのがちょうどこれからだったはずです。
それが一切受けられなくなり、また一からのスタートとなるわけです。
もちろん、45歳の年齢に応じた能力があれば、良い条件で転職することは可能です。
一定の割合で優秀な人材もいることでしょう。
しかし、終身雇用の制度が、「安定」という安心感を与えることで、体たらくな会社員を増やす結果を招き、会社は今回のような措置をとったわけです。
年齢に応じた能力を持った会社員はそう多くはありません。
そうなると、他の会社もそんな人材を積極的に採用することは考えにくくなります。
②会社に残る
残った会社員にも厳しい現実が待ち構えています。
会社に残る選択をしたということはどんな配置転換、条件でも受け入れなければならなくなります。
今まで全く経験のない業務も新入社員と同じようにやらなくてはいけない局面もでてくることでしょう。
30代ならまだしも、45歳から素直にできる人がどれだけいることでしょうか。
これまでは年齢と共に権力を付けていき、40歳を過ぎてから、社内でえらそうにしてきた人もいたと思います。
こういった人たちが、一から新人と一緒に素直にできるかどうかと考えたら、本気で心を入れ替えない限り、相当厳しいことでしょう。
社内での肩身も狭くなります。
優秀な若手社員からは、仕事のできないおじさんという目で見られることにも耐えなければなりません。
転職よりも会社を残る選択をした人のなかには何としても会社にしがみつきたいという人もいます。
しかし、これまでのような終身雇用で受けられる恩恵は期待できず、厳しい実力主義の世界で戦わなければならなくなります。
45歳以上が早期退職の対象となる4つの理由
多くの企業で早期退職のターゲットとなるのは45歳以上です。
なぜ、こうも45歳以上は会社から狙い撃ちにされるのか?
以下の理由が考えられます。
45歳以上が早期退職の対象となる理由
・大幅なコストカット
・会社を変革するため
・伸びしろが望めないから
・新しい変化に対応できない
大幅なコストカット
割高な人件費となっている40代以上の社員をリストラすることで大幅なコストカットができます。
40代以上の社員は、年功序列の流れが残っているため彼らの人件費は相対的に高い傾向にあるからです。
会社を変革するため
会社を変革するための新陳代謝が狙いです。
古い社員が退社し、入れ替わりに「若い社員」が入社するだけでも、職場雰囲気の活性化に繋がります。
会社の新陳代謝では、自社に不適な社員が退社して、自社に適した社員(経験・能力・人格が会社のニーズにマッチする社員)が入社することで、これからの経営に合わせた人材構成にしていくのです。
この新陳代謝を繰り返すことで、常に経営の変化に対応できる組織を維持し続けることができるわけです。
伸びしろが望めないから
45歳以上になると伸びしろが望めないと見られます。
以下4つのことが低下していく傾向にあるからです。
・体力
・学ぶ姿勢
・挑戦すること
・積極性
若い時に比べ、夢や希望を持つことを諦め、なんとなく将来の自分を想像し、現状を変えることさえやめてしまう人が多いのです。
新しい変化に対応できない
柔軟性がなく新しい変化に対応できないと見られます。
変化に対応できないというよりは、変化しようとしない人が多いです。
人は変化を嫌う傾向があります。
私もそうですが、長年会社で使っていたシステムが変わりますと聞くと、「え、このままでいいのに」と思うこともあります。
しかし、周囲は日々変化しているので、自分も変化しなければ、様々なことに適応できなくなります。
時代が変化し続ける以上、自分も変化し続けて、ようやく現状維持なわけです。
職種で注目すると、切りやすいのが管理職です。
事業規模が小さくなるとマネージメントする人はそれほどいらなるからです。
40代前半のバブル入社組の数は全体的に見ても突出しています。
しかも、ポスト不足の中で昇進できない社員が数多く滞留している状況です。
40歳を過ぎても管理職になれない社員は特に狙われる存在となります。
出世できなければリストラの対象になってしまう、ミドル層にとっては厳しい時代なのです。
厳しい言い方になりますが、45歳以上はさっさと切ってしまいたいというのが企業の本音ではないでしょうか。
【※重要】40代の会社員が備えるべきことは3つ
個人としてこれからどうするべきか?
それは、1つの会社に依存しない働き方をするべきです。
1つの会社に軸を置きすぎると、会社が傾いたときに、会社と共倒れになります。
1つの会社以外にも柱を作っておくことです。
具体的には、
①転職する
②スキルを身に付ける
③副業に取り組む
①転職する
現代では、2人に1人が転職する時代ですが、いまだに転職の話を社内ですることはタブーとして扱われています。
しかし、会社がリストラや倒産の危機に追い込まれると、手のひらを返したかのような対応をします。
すべての働く人が「いつでも転職できる」という交渉のカードを持つことで、社員一人一人の状況も改善されます。
誰もが必ずしも転職をするべきということではなく、「いつでも転職できる」という交渉のカードを持っている状況であることが大事なのです。
転職に対する考え方を変えることで、1つの会社に依存するだけの選択肢から脱却することができます。
下記の記事では転職に対する考え方をまとめています。
>>【転職の考え方】誰もが「いつでも転職できる」カードを持つことで日本の働き方が変わる
これらを理解することで、「いつでも転職できる」状態を手にすることができます。
②スキルを身に付ける
今の仕事とは別のスキルを持っていれば、転職先の幅が広がります。
転職先の幅が広がるということは、会社が倒産しても、食べていくことができます。
1つのスキルだけでは、自分の価値は高まりません。
よっぽど特殊なスキルであったり、スキルレベルが突出しない限り、同じスキルを持った人間はこの世にたくさんいるからです。
つまり、複数のスキルを掛け合わせることで、新たな価値、希少価値を生み出すのです。
自分の市場価値を高める方法については下記の記事で詳しく解説しています。
>>市場価値(マーケットバリュー)を高めて安定した仕事と働き方を手にする
新たなスキルを身に付けるためには転職も有効な手段です。
その場合、今後の伸びる市場で活用できるスキルであることです。
理想は今の自分のスキルを活かしつつ、新たなスキルを身に付けらる環境へ転職することです。
>>新しいスキルを取得してスキルを掛け合わせる【令和の個人戦略 スキル編】
③副業に取り組む
副業をして別の収入減を持っていれば、本業が倒れた時でも、収入がゼロにはなりません。
本業の収入だけでなく、副業を含め、収入源を分散化することでリスク軽減になります。
不安定な時代だからこそ、複数のキャッシュポイントを持つことが大事になります。
ワークライフバランスを整える
スキルを身に付けるにも、副業に取り組むにも、ワークライフバランスをしっかりと整えることが重要となります。
新しいスキルを身に付ける為の勉強時間や副業する時間を確保するということです。
会社で働くことだけではなく、こうした自分を磨くための活動時間を確保することが大事なのです。
国が副業を解禁されているにも関わらず、企業が副業を認めないのは、時代に逆行しています。
毎日遅くまで残業しなければならない労働環境であれば、新たな取り組みもできません。
こうした状況を変える姿勢のない会社であれば、職場環境を変えるために転職するなど、働き方を変えなければなりません。
転職×スキル×副業
この3つを掛け合わせたハイブリッドな働き方が、個人がこの厳しい世の中を打破する有効な戦略となるのです。
当ブログでは、この時代を生き抜くための新しい働き方を紹介しています。
働き方を変えたいという方はこちらの記事もぜひご覧ください。
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