45歳以上早期退職は事実上のリストラ 【会社員が40代で備えるべきこと】

前回の記事で、トヨタ自動車の豊田社長が終身雇用の終焉に触れた発言に注目して解説しました。

 

その1ヶ月前にも富士通が社員全体に対して重大な発表をしています。

 

2019年4月から45歳以上の全社員の対象に早期退職の募集です。

 

2018年6月に発表したNECに続く大手企業の大規模な早期退職者の募集です。

日本経済新聞の記事

 

本記事では、富士通が45歳以上早期退職の募集の件を深堀しながら、会社員が40代に向けて備えるべきことを考察してまいります。

 

●本記事の内容

・富士通が実施した45歳以上早期退職の解説

・会社員が40代で備えるべきこと

 

45歳以上早期退職は事実上のリストラ

 

昨年に今回の前触れとなる出来事がありました。

 

10月に富士通グループの間接部門2万人のうち5千人をSEや営業などの現場への配置転換すると発表しているのです。

その配置転換が嫌であれば、転職支援をしますという内容です。

 

総務や経理など人員不要になったことが原因のようですが、長年総務や経理をしていた人や、現場から離れたベテラン社員にとっては、非常に厳しい措置であったはずです。

 

これは事実上のリストラです。

 

この結果、5千人のうちの約3千人が転職を決断しました。

 

言葉を選ばず言いますと、会社としては負債となっていた人員を一掃できたのです。

 

そして、4月には45歳以上の全社員に早期退職の募集を始めたのです。

 

リストラの対象が全社員となったわけです。

 

 

リストラを発表した企業

2018年以降のリストラを発表した企業をまとめてみました。

 

1年ほどでこれだけの有名企業がリストラを勧告しているのです。

 

●リストラを発表した主な東証一部上場企業

企業名 発表した日 対象者
NEC 18年6月29日 間接部門やハードウェア部門の一部に在籍の45歳以上勤続5年以上の社員
エーザイ 18年10月25日 45歳以上の従業員
千趣会 18年10月26日 45歳以上の正社員および契約社員
日本ハム 18年10月31日 45歳以上の社員で全社員の1割に当たる200人の早期退職者を募集
昭文社 18年12月13日 45歳以上の同社ならびに国内グループ会社の従業員
アルペン 19年1月9日 45歳以上64歳未満の社員
カシオ計算機 19年2月4日 45歳以上の一般社員と50歳以上の管理職
協和発酵キリン 19年2月5日 45歳以上で勤続5年以上の全社員
コカ・コーラ ボトラーズジャパンホールディングス 19年2月14日 勤続1年以上で45歳以上の社員
富士通 18年10月 全グループで5000人規模の配置転換

 

昨今の経営者は、従業員よりも株主を大事にする傾向もあるので、世間の評価を得るために、今後もリストラを行う企業は増えていくことが予想されます。

 

 

45歳以上が早期退職の対象となる理由

多くの企業で早期退職のターゲットとなるのは45歳以上です。

 

なぜ、こうも45歳以上は会社から狙い撃ちにされるのか?

 

以下の理由が考えられます。

 

45歳以上が早期退職の対象となる理由

・割高な人件費となっている40代以上の社員をリストラすることで大幅なコストカットができる

・会社を変革するための新陳代謝が狙い

・45歳以上になると伸びしろが望めないと見られる

・柔軟性がなく新しい変化に対応できない

 

45歳以上はさっさと切ってしまいたいというのが企業の本音ではないでしょうか。

 

 

45歳以上早期退職の募集で待ち受けるのは厳しい2つの選択肢

勧告された45歳以上の会社員が待ち受けるのは厳しい2つの選択肢です。

 

 

①会社を去る

45歳以上の転職条件が厳しいなかで転職活動をすることになります。

 

元々は終身雇用が前提だった世代なので、若いうちは安い給料でめいいっぱい働き、つらいことがあっても我慢してきました。

 

年功序列で自分のポスト、年齢に応じた給与、退職金など、会社員としての旨みや恩恵を受けるのがちょうどこれからだったはずです。

 

それが一切受けられなくなり、また一からのスタートとなるわけです。

 

もちろん、45歳の年齢に応じた能力があれば、良い条件で転職することは可能です。

一定の割合で優秀な人材もいることでしょう。

 

しかし、終身雇用の制度が、「安定」という安心感から、体たらくな会社員を増やす結果を招き、会社は今回のような措置をとったわけです。

 

年齢に応じた能力を持った会社員はそう多くはありません。

 

そうなると、他の会社もそんな人材を積極的に採用することは考えにくくなります。

 

 

②会社に残る

残った会社員にも厳しい現実が待ち構えています。

 

会社に残る選択をしたということはどんな配置転換、条件でも受け入れなければならなくなります。

 

今まで全く経験のない業務も新入社員と同じようにやらなくてはいけない局面もでてくることでしょう。

 

30代ならまだしも、45歳から素直にできる人がどれだけいることでしょうか。

 

これまでは年齢と共に権力を付けていき、40歳を過ぎてから、社内でえらそうにしてきた人もいたと思います。

こういった人たちが、一から新人と一緒に素直にできるかどうかと考えたら、本気で心を入れ替えない限り、相当厳しいことでしょう。

 

社内での肩身も狭くなります。

優秀な若手社員からは、仕事のできないおじさんという目で見られることにも耐えなければなりません。

 

転職よりも会社を残る選択をした人のなかには何としても会社にしがみつきたいという人もいます。

しかし、これまでのような終身雇用で受けられる恩恵は期待できず、厳しい実力主義の世界で戦わなければならなくなります。

 

いずれにしても転職を選んでも、残ることを選んでも、厳しい世界が待ち受けているのです。

 

 

将来を見据えた会社選びはできない

富士通ほどの大企業で起きたことで、多くの会社員は人ごとに思えなかったはずです。

 

では、富士通の問題から、今後何をやるべきか考えてみます。

 

今や大企業よりも最近のベンチャー企業の方が平均年収が高くなっています。

明らかに、以前と比べて、企業の力関係が変わってきているのです。

 

企業と個人の関係も同じです。

 

以前のように企業の立場が上ではなくなってきています。

今や企業と個人がフラットな関係となっているのです。

 

大企業に拘っている人はまだまだ多いようですが、今の時代どの企業も安泰はないのです。

 

大企業=安泰ではない

 

時代の変化のスピードが速くなってきているなかで、現状伸びている企業でも5年後はどうなるか分かりません。

 

新しいものが生まれては消えてしまうサイクルが早くなっています。

 

30年後はもちろんのこと、将来を見据えた会社選びなど、もうできないのです。

 

 

会社員が40代で備えるべきこと

 

個人としてこれからどうするべきか?

 

それは、1つの会社に依存しない働き方をするべきです。

 

1つの会社に軸を置きすぎると、会社が傾いたときに、会社と共倒れになります。

 

1つの会社以外にも柱を作っておくことです。

 

例えば、他にもスキルを持っていれば、転職して他の会社で即戦力として能力を発揮することができます。

副業をして別の収入減を持っていれば、本業が倒れた時でも、収入源がゼロにはなりません。

 

このような準備をするためには、今からワークライフバランスをしっかりと整えることが重要となります。

 

新しいスキルを身に付ける為の勉強時間の確保や副業する時間の確保が必要です。

会社で働く時間だけではなく、こういった自分を磨くための時間も確保し、会社以外のスキルを磨くことが大事なのです。

 

この早いサイクルに付いていくには、情報収集力とスピードと臨機応変な対応力が求められます。